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2020-09-06

楽天 Link は IP 電話ですよ!



あるサイトで、「Rakten Link は IP電話じゃあないよ!」と勘違いされた記事をみました。



一瞬「楽天 Link」と「Rakuten Link」は違うもの(?)と考えましたが(笑)。



この方はなぜこのような勘違いをされたのか。



「IP 電話」の定義を誤解されていると思います。



推定ですが「IP 電話とは、050 で始まる電話」と勘違いされているのではないでしょうか。



NTT 東西の「ひかり電話」も IP 電話ですが、この方はこれも「IP 電話じゃあないよ!」とおっしゃるのでしょうか。



「IP 電話とは IP を使った SIP プロトコルによる電話」が正しい定義です。




楽天 Link は RCS ベースですが、RCS 自体は IP 上で動作しており、楽天 Link は携帯番号で発着信できるようにした IP 電話なのです。


RAN(Radio Access Network:携帯電話・無線網)かどうかは IP 電話定義には関係ありません。



「ひかり電話」は「0ABJ 型電話番号 による IP 電話」ですが、楽天 Link は「携帯電話番号による IP 電話」です。



0ABJ 型 IP 電話は 総務省で 050 IP 電話よりも品質基準が高く定められていますので、通話品質は一定水準を保ってサービスされる必要があります。



楽天 Link は 0ABJ 型 IP 電話と、050 IP 電話の中間に位置する品質と思われます。


総務省に向けては IP 電話である、とし、ユーザーに向けては 0ABJ 型 IP 電話と同等、という扱いを便宜的に使い分けているのではないでしょうか。





これは、これまで 携帯電話型 IP 電話が国内にはなかったことから総務省の規制(規定)が追いついていない状況だと考えます。




ですが、いずれ 0ABJ 型 IP 電話並みの規定が定められるのではないでしょうか。





ともあれ 楽天 Link は IP 電話ですよ!










2020-09-04

WiFi6(11ax)対応の TP-Link 中継機 RE505X の性能を検証



親機である AX50に続き、WiFi6(11ax)対応の中継機である RE505X の性能を検証してみました。 



RE505X の仕様は次のようになっています。


  11ax / ac / n / a   5  Ghz:1201 Mbps

  11n / g / b      2.4 Ghz: 300 Mbps



RE505X は 中継機 / 11ax 子機 / ブリッジモード(アクセスポイント)の3つの使い方ができます。



1.中継機モードは親機に WiFi 接続した場合です


2.子機モード

  中継機モードの 1形態なのですが、LAN でデバイスを接続すると
  そのデバイスは 子機モードになります。

  現時点では 11ax 子機デバイスは PCIe 接続タイプしかありませんが、
  RE505X を使用すると LAN 接続できるデバイスならば 11ax 子機として
  動作が可能になります。


3.ブリッジモードはルーター側から LAN で接続した場合です



今回の検証では、3項以外の転送性能を測定しました。


測定は例によって iperf3 を使います。








次のような結果となりました。






親機と中継機の間を WiFi5(11ac)で接続の場合と、WiFi6(11ax)で接続した場合について検証しています。


iperf3 での転送性能では 11ax 接続の方が 1〜2割程度、速くなっています。



しかしながら、インターネット下り速度の方は 11ac 接続の方がわずかばかりですが速いという逆の結果になっています。



何回か測定しましたが、傾向は変わりません(不思議です)。


中継機と MacBookAIr は 11n / 5GHz で、2 ストリーム / 最大 300 Mbps ですので、これが関係しているかも知れません。






いずれにしろ、子機モードでは 6 m 以上離れて 500 Mbps 以上を確保できます。


子機モード時のインターネット下り速度も 300 Mbps 近くでています。




ルーターへの LAN 接続時で 710 〜 740 Mbps ですから、かなりの速度といえます。




11ac ドングルでも買ってきて 11ac での検証をしてみるといいかも知れません。





なお、RE505X の WiFi6 は 5GHz のみとなっていて、現在のファームウェアでは【ブリッジモード】時に 11ax 設定ができません(モード選択メニューにでない)。


TP-Link のサポートによれば、UI のバグで「a / n /ac 混在」モードで 11ax も機能するということで、次期ファームウェアで改修する、としています。


本来は「a / n / ac / ax 混在モード」と「ax のみ」も選択できるようにするべきです。

(AX50 はそのような設定方法になっています)










2020-09-03

WiFi6(11ax)対応の TP-Link AX50 の WiFi 性能を検証



再検証結果を後ろに追記しています。

当初検証では WiFi は低性能、という結果でしたが、結論的にいえば、大変に高性能な機種だ、ということです。




TP-Link の WiFi6(IEEE 802.11ax)対応機である、

デュアルバンド AX3000 WiFi6 Archer AX50(以下 AX50 と表記)









と WiFi6 対応中継機である、

デュアルバンド AX1500 WiFi6 中継機 RE505X(以下 RE505X と表記)








を入手しましたので、まずは AX50 について WiFi 性能を検証してみました。


RE505X の中継性能は引き続いて検証し、結果は別記事で報告します。



速度測定は 5 GHz で検証しています。 



AX50 のカタログ性能は次のとおりです。

  11ax / ac / n / a   5  Ghz:2402 Mbps

  11ax / n / g / b   2.4 Ghz: 574 Mbps




WAN / LAN ポートはすべてのポートが 1GbE 対応です。






測定は純粋な性能値を得るために下記構成で Lubuntu PC をサーバーとし、MacBookAir 2012 をクライアントとして iperf3 を使って 実施しました。


インターネット接続性能は環境以外に外的要因にも左右されますから、何を測定しているかがあいまいになってしまいます。


iperf3 ならば、AX50 を介したサーバーとクライアント間の転送性能を高精度に測定できます。



なお、MacBookAir 2012 は 11ac 未対応につき 11n / 5GHz での測定なっています。


したがって、2 ストリーム 最大 300 Mbps 以上にはなりません。


LAN(LAN アダプター経由)性能は、家庭内 LAN を iperf3 で測定して 922 Mbps です。








AX50 と MacBookAir は 距離 1/5/10m の3つの場合を測定し、比較のために AX50 の位置に WXR1900DHP3 を設置した場合の測定結果も記載します。

 

 ----------【測定結果】----------



AX50 の LAN ポートの基本性能値は次の結果が得られています。







性能値は 940 Mbps 前後です。


家庭内 LAN の性能値が 922 Mbps ですから、若干速度が速いのは サーバーとクライアントを同じ AX50 のポートに接続したためでしょう。


AX50 の LAN ポートは 1GbE なので、11ax/5GHz の仕様上の最大速度である 2402 Mbps はそもそもでません。





次の表は iperf3 測定結果をまとめたものです。


※ 速度単位は Mbps



参考測定値として、距離 5m で Ookla Speed Net での測定値を載せています。








フレッツ光ネクストのハイスピードタイプを v6プラスにて使用のため下り最大 1Gbps ですが 上り最大は 100 Mbps です。



iperf3 よりも若干のスピード低下がみられます。



WXR1900DHP3



AX50




参考までに iMac 2019 を LAN 接続時のインターネット性能値は、次のような測定値になっています。


下り速度は 概ね 710 〜 750 Mbps / 上り速度は 概ね 92 〜 93 Mbps です。




LAN 接続時







この検証結果をみる限り、11n での性能値は WXR1900DHP3 の方が優れており、AX50 はさほどの性能ではないことがわかります。



11ac や 11ax は測定可能な機器を入手した際に改めて測定したいと思います。




11ax エントリー機としてはまぁまぁなのですが、気になることがあります。




WiFi 性能値も決していいとはいいがたいのですが、それよりも非常に速度不安定で大きなフラつきがあります。



iperf3 は 1秒ごとの転送性能を出してくれるのですが、例えば 5m 距離で 10 秒間に 64.4 〜 122.0 Mbps と、フラつきます。


ひどいときは 1 Mbps 以下になることさえあります。


どのような設定をしてもこの不安定さがなくなりません。



「エアタイム フェアネス機能」をオンにすると安定するようなことを TP-Link では謳っていますが、オンでもオフでも不安定さはなくなりません。




WXR1900DHP3 にはこのようなフラつきはありません。




TP-Link の巷での評判でも「遅さ」と「フラつき」が報告されています。



構造的な問題があるように思います。



WiFi 設定も WXR1900DHP3 ほどにはきめ細かくはありません。


その割には AX50 は近距離でもアンテナ配置の影響を大きく受けます。



WXR1900DHP3 は v6プラスルーターとしては非常に問題がありますが、WiFi-AP としての動作は安定しています。




我が家では 各部屋に WiFi-AP としてほかに WG1200xxn を複数台設置していて、どこにいてもスマホで 100 Mbps 以上を確保できていますので、困る状況ではないのですが。







【 2020-09-03  追記 】


ルーター側からの LAN ケーブル接続を、これまで AX50 の WAN ポートにしていました。

が、これを LAN1 ポートに差し替えてみましたら、何ということでしょう、フラつきがなくなりました。


これに伴い、1m 距離での速度も 180 Mbps 前後 と、WXR1900DHP3 と遜色のないスピードになりました。



試しに WXR1900DHP3 を LAN ポートに差し替えると今度はこっちがフラつくようになり、スピードも極端に低下しました。



つまり両者はルーターからの LAN ケーブルを WAN / LAN ポートのいずれに差し込むかで真逆の結果を示していることになります。


リンク速度も 11n / 2 ストリーム の 最大 300 Mbps も、フラつきがなくなりました。




以上のことから AX50 は、ほかの距離の場合ももう少し速度アップするのではないでしょうか。



再検証してみます。







[ 2020-09-04  再検証結果です】



劇的に改善しました。



※ 速度単位は Mbps



 
AX50






WXR1900DHP3 と同等以上という結果です。


また、距離が離れても速度低下が少なく、1m と 5m ではほとんど差異がありません。


さらに、10 m でもこの速度は大変いい速度です。





AQUOS sense3 による AX50 からの距離 6.3 m でのインターネット速度は次のような数値です。

リンク速度は 390 Mbps となっています。










その後、いろいろ調べてみましたら TP-Link のルーターをブリッジモードで使用の場合は、



1.ルーター側からの LAN ケーブルを WAN ポートに差し込んだままにする機種

  Deco シリーズなど


2.ルーター側からの LAN ケーブルを LAN ポートに差し替える機種

  旧機種



というようになっているようです(TP-Link のホームページを探した情報)。




しかしながら、AX50 についてはどちらのポートに差し込むのが最適かの言及はないようです。




これは極めて残念なことです。




本来は「高性能」なのに WAN ポート差し込みだと「速度不安定」「低速度」などという「不名誉」な状態になってしまうからです。




結果的に、11ac / 11ax での性能にも期待が持てます。




WAN ポート差し込みだと「まったくオススメできません」となるところ、LAN ポート差し込みだと「非常にオススメできる」となります。



AX50 をブリッジモードで使う場合は必ず「LAN ポート差し込み」で使用してください。



ルーターモードの場合の WiFi 性能が気になってきました(?)