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2020-01-27

MacBookAir Mid 2012 を少し速くしてみた






Mojave をクリーンインストールしたあとで、いくつかのアプリケーションをインストールしてあります。


ストレージの使用状況は次のとおりです。








まず、速くする前の 内蔵 SSD の性能です。








この速度でも Mid 2012 モデルであることを考えると十分に速い。


この状態で ブートタイムは 28 秒 です。



MacBook Air Mid 2012 に おまじない をして測定した結果が次に示す性能値です。








Sequential R/W は同水準ですが Random R/W が性能アップ しているのがおわかりでしょうか。


このときの ブートタイムは 18 秒 と、10 秒も速くなりました。



Random R/W のスピードアップがそのままブートタイムの短縮につながっています。



アプリケーションの起動や動作も速くなっているはずですが、体感的にはその差は感じません。





ですが、おまじない前 はちょっと使っているだけで内蔵ファンが回っていました。


SSD がかなり熱くなっていたのですね。



おまじない後 は余程ヘビーな使い方をしない限り、内蔵ファンが回ることはなくなりました。




ですので、効果はあったと感じています。



同じ内蔵 SSD でも おまじない でココまでの差があるようです。




さて、おまじない って何でしょうか。




興味ありますよね。





それは「ひ・み・つ」です。

















と、いってしまうとエゲツないですよね。





あなただけにコッソリお教えしましょう。






TRIM はどちらの場合も「はい」ですから、これではありません。





おまじない前の Mojave は APFS 形式 でインストールされたものです。





もうおわかりですよね。





えっ わかりませんか?






おまじない後の Mojave は HFS+(拡張ジャーナリング)形式 なのです。





そんなことって、できるの?





Mojave からはインストールすると無条件に APFS 形式になります。

インストールでは HFS+ 形式にすることはできません。




ここで、少し横にそれますが APFS のメリットについて。


  • マルチスレッド対応:複数ファイルコピーが速い


  • パーティション管理:容量がパーティションごとに固定されない


  • ファイル管理   :64 ビットで管理なので、従来の 32 ビット管理よりも
              多く扱える


  • ファイル更新   :新たな領域に保存管理した後に元の領域を削除する方式
              従来は上書き方式なのでまれにファイル破損があり得る




というようにいわれています。



一方で、



  • TimeMachine は APFS に対応していない
     
  • Sierra 以前の OS では APFS 形式のファイルの読み書きができない
     
  • アプリによっては使えないものがある


  • 不具合に関するノウハウや実績がまだ乏しい

  • 空き容量重視の処理のためかフラグメンテーションが発生しやすく却って性能低下になる? という意見あり(真偽の程は不明)

  • ときに引っかかりのような感じで一瞬止まるような動作が見られるという報告あり

    これは私も感じていました。




内蔵ファンがちょっと使っただけですぐに回るのは、高負荷状態ということです。


これは APFS のメリットどころか、デメリットである、と言わざるを得ない状態ですね。


これらの問題もあり、いいことずくめ、というわけではありません。



メリットの4番目に挙げたファイル更新方法はメリットではあるけれども、HFS+ で問題になったという話しはほとんど聞かないし、私は経験ありません。







実は APFS 形式の場合、Random R/W 性能は低下 しています。



逆にこれは HFS+ 形式のメリット でもあるのです。



通常性能はこの Random R/W の性能に依存します。



大量のファイルコピーはさすがに Sequential R/W 性能依存ですが、アプリ起動や操作に伴う性能は殆どが Random R/W に依存なのです。





そこで、おまじない で Mojave を HFS+ 形式で使うようにしてみたわけです。




Mojave を HFS+ でどうやってインストールするのか。




インストールはできません。





クローンを作るのです。





HFS+ 形式でフォーマットした 内蔵 SSD にクローンで Mojave を入れるのです。


CCC 5 というアプリケーションでクローンを作成の場合、作成先ディスクのフォーマット形式は、クローン作成では変わりません。


つまり、HFS+ 形式でフォーマットされたディスクにクローン作成した場合、作成されたディスクの形式は HFS+ のままなのです。



HFS+ で Mojave を入れて起動ディスクにしてもなんら問題はありません。






ですから「インストール」はしません。






手順はこうです。


まず、外付けディスクを用意します。


このディスクの形式は APFS でも HFS+ でも構いませんが、いずれかでフォーマットしておきます。






"CCC 5" というアプリケーションで Mojave がインストールされた 内蔵 SSD から、外付けディスクにクローンを作成します。





この外付けディスクでブートします。





次に 内蔵 SSD を HFS+ 形式 でフォーマットします。




そして、外付けディスクから 内蔵 SSD にクローンを作成します。





クローンを作成してそのクローンから再びクローン作成で戻すわけです。




これによって内蔵 SSD の Mojave は HFS+ 形式で作成されたことになります。


クローンで戻し終えたら内蔵 SSD でブートします。





おまじない はこれだけです。




ディスクユーティリティで見ると 内蔵 SSD の Mojave が HFS+ 形式で作成 されているのが確認できると思います。





もう1台の iMac 2019 の起動ディスクは Samsung 970 EVO Plus を Thunderbolt3 ケースに入れて Thunderbolt3 ポートに接続して使っていますが、実はこれも HFS+ 形式でフォーマットしたものに Mojave をクローン作成しています。


iMac 2019 もこれによってブートタイムは 18 秒です。


APFS の場合は 24 秒ほどかかっていました。



ブートタイムが 20 秒以下だと夜間などの長時間スリープからの復帰でも、完全停止・電源オフからの起動でもさほど時間的違いを感じなくて済みます。


もっとも長時間スリープからの復旧は3〜4 秒で復帰、起動は 18 秒で起動完了ですから その差は 15 秒前後ありますが。





MacBook Air Mid 2012 は購入当時は起動が 10 秒程度でしたから、それまでの Windows PC が2分くらいかかっていたのがウソみたいに速くなって感激しました。


その後、OS のアップグレードでブートタイムも少しずつ伸びて APFS 形式の Mojave では 28 秒と、当初に比して約 3倍くらいになっていたわけです。



それが今回の おまじない で 2倍以下で済むようになりました。






この手順を実施する前には大事なデータはバックアップしておいてください。





ミッション実施前に自動的に消去されても当局は一切カンチしません。







APFS の評価はまだ定まっていないようです。


書き込みをなるべく少なくする、空き領域確保を優先する、ということから得られる効果もありますが、まだ不確定要素があるのも事実です。



APFS の このような機能は SSD の寿命に影響するとは思われますが、そもそも SSD の寿命が 5 年といっているのが多少伸びたからといっても、通常の使い方ならば元々5年程度ではどうこうなるほどではありません。


メリットがさほどメリットと感じなければデメリットの方が気になる、ということですね。


このあたりの考え方は人により差があって当然です。


APFS が現在抱えている問題を解消して真に安定して使えるようになるにはまだしばらくはかかるでしょう。



実際、MacBook Air Mid 2012 はすでに7年以上使い続けてきました。

ほとんどの期間は HFS+ 形式でしたが R/W エラーはまったく発生していません。



Mojave の前の High Sierra  までは HFS+ でした。






Catalina 以降はともかく、いま現在は HFS+ の方がいいのでは? ということです。










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