以下のサイトの記事が気になりましたので本記事をまとめました。
この記事ではメリットとデメリットを記載していますが、ちょっと視点がずれています。
また、繋がらないときの対処法が具体的でなく、意味がありません。
なので、改めてここに記載します。
1.Casa を設置する意味は何でしょうか
Casa は、自宅ルーターを介して楽天モバイルの LTE 電波を出してくれる装置です(フェムトセルといいます)。
つまり、自宅がルーターを介して楽天モバイルの基地局になる、ということです。
Casa について楽天モバイル自身が誤ったメッセージを出しています。
楽天モバイルのホームページの Casa の説明は次のように「データ使い放題」を謳っています。
これはまるで意味がありません。
なぜなら、Casa を接続するには固定回線が必要で、固定回線があれば WiFi でデータ使い放題だからです。
わざわざ Casa をデータ使い放題のために置く意味はありません。
楽天モバイルは Rakuten Link を使うことで通話料が無料 という恩恵を得られます。
楽天モバイルのデータ通信回線ならば、いくら使っても上限 2,980 円 で済み、1回線目ならば 1 GB までは 0 円で済みます。
パートナー回線は 5GB/月 の縛りはありますが、1Mbps の速度でなら無制限です。
だからといって データ通信の無制限利用ために Casa を置く意味はない のです。
データ通信の無制限利用ためならば、自宅 WiFi で十分に足りますから、わざわざ Casa を置く意味はありません。
Casa 設置の意味は「通話」ができるかどうか なのです。
ここでいう「通話」には Rakuten Link によるものと、標準電話アプリによるものの両方を指しています。
まず、Rakuten Link を使うためにはログイン認証が必要です。
このログインは楽天モバイル回線またはパートナー回線接続状態でしか行なえません。
Casa を設置する 第一の意味は Rakuten Link のアクティベーション なのです。
第二に Rakuten Link を使った無料通話のためには「安定的な」楽天モバイル回線またはパートナー回線接続状態が必要 です。
自宅 WiFi でも発着信は行なえますが、モバイル回線が接続されていないと、非通知になりますから、実際的ではなくなってしまいます。
第三に緊急電話(119/110)や 0120/0800/0570 などにかける場合は、Rakuten Link ではなく標準電話アプリからの発着信 になりますが、モバイル回線がつながっていないと発着信できません。
つまり 通話のためには楽天モバイル回線またはパートナー回線につながっている必要がある ということです。
自宅が楽天モバイル回線またはパートナー回線接続できない、または不安定なときに Casa を使えば解消する、ということなのです。
Casa を置く意味はこの「通話」にある のです。
自宅が楽天モバイルエリアではなく、パートナー回線エリアではない場合でも、楽天モバイルの無料通話の恩恵が受けられるのです。
自宅で無料通話ができれば構わない方は Casa を設置する意味があります。
外で移動中にも安定的な通話を求めるならば、少なくとも移動範囲が楽天モバイルエリアまたはパートナー回線エリアの必要があります。
2.Casa が繋がらないときの対処法
繋がらない原因はいくつかあります。
① Casa が故障している
→ 交換してもらいます
② Casa と楽天モバイルのコントローラーのペアリング設定に誤りがある
→ 交換してもらいます
これは楽天モバイル側の出荷時のミスに起因し、結構な頻度であります。
③ 自宅回線の設定の誤り
→ Casa 接続は次のような条件があります
コントローラはフレッツネクスト光回線網に接続しています。
ですので、自宅回線がフレッツネクスト光回線の場合は IPv6 での VPN 開放が必要です。
自宅回線がそれ以外の場合は IPv4 での VPN 開放が必要です。
VPN 開放は IPsec IKE(ポート番号:500)/esp(プロトコル番号:50)の開放です。
この 開放なしにつながった場合はあなたのルーターは外から丸見え状態で危険 です。
VPN 開放の仕方は当ブログの次の記事で詳しく書いています。
Casa が LTE 電波を吹くようになるまでには最長で1週間程度かかるときもあれば、1時間程度でつながる場合もあります。
したがって、LED 状態を見極めながら監視することが必要です。