Rakuten Casa について結構問い合わせがあり、改めて接続の仕方に関して触れてみたいと思います。
Rakuten Casa がつながりました!!! の記事を参考ください。 記事中に、次の【追記】をして具体的な設定方法を記載しています。
やり方はフレッツ光ネクスト回線の場合で、この場合は IPv6 パケットフィルターでの設定 になります。
WG1200HP3 での設定事例です。
フレッツ光ネクスト回線以外、つまり J:COM Net / au ひかり(KDDI)/ NURO ひかり(ソニーコミュニケーション)の場合は IPv4 での設定 になります。
IPv4 の場合は、ポートマッピング設定または、IPv4 パケットフィルターでの設定になります。
これら以外の回線、例えば地域ケーブルネットや電力系ネット回線はできる場合とできない場合があると思います。
グローバル IP がルーターに付与される場合は、IPv4 での設定でおそらくうまくいくと思われますが、未確認ですので自己責任でお願いします。
プライベート IP が付与される場合はおそらく接続設定はできないと思われます。
楽天モバイルの「コミュニケーションセンター」への問い合わせでは一律に「接続はできません」になると思われます。
さて、楽天モバイルの Casa に関して記述したホームページアドレスは下記です。
https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/rakuten-casa/?l-id=top_area_rakuten_casa#casa-attention
ここに接続方法についての以下の記載があるのですが、このページを読んであなたは具体的な接続方法が理解できますか?
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Rakuten Casaを利用するための動作環境(ルーター機能)
Rakuten Casaを利用するには、以下のルーターの機能が必要となります。
インターネット回線によって必要機能が異なりますので、ご確認のうえ、ルーターの機能設定をお願いいたします。
ご利用のインターネット回線がどこに該当するかは「指定インターネット回線一覧」をご確認ください。
- NTT東日本株式会社、NTT西日本株式会社、および光コラボレーションモデル事業者
- ・ルーターにVPN(IPSec IKE)パススルー機能が必要になります。
-
- 上記以外
- ・ルーターにVPN(IPSec IKE)パススルー機能が必要になります。
-
※ 機能やモードの対応有無や設定方法はルーター機種によって異なりますので、メーカーにお問い合わせください。
※ マンション等の集合住宅側から提供されているインターネット回線をご利用の方は、IPv6への対応等に関して、各管理会社等にご確認ください。
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ルーターの IPv6 での「VPN(IPsec IKE)パススルー機能が必要」といいながら「ルーターのモード設定を「NATモード」にしてください」という不可解な表記です。
なぜなら、IPv6 はそもそも NAT はありません。
「NTT東西とコラボ事業者」以外は IPv4 のはずですが、ここでの記載ではなく、
このページの後ろの方にある、「よくあるご質問」の「お申込み後」の中に、「楽天回線の電波が入らない場合、どうしたらいいですか?」という質問に対する回答の3番目に「Rakuten Casaを接続しているルーターの設定をご確認ください。」とあり、
⚪ NTT Fletsをお使いのお客様:Rakuten CasaはIPv6(IPoE)の設定がされたルーターに対応します。
⚪ それ以外のお客様:Rakuten CasaはIPv4の設定がされたルーターに対応します。
と記載されています。
これは非常に重要なことをこんなわかりにくい場所に「さらり」と記載していて、これではどう設定するかを明確にしているとは言い難い。
私は、自分の環境で Casa がつながったことで、このページの内容をやっと理解しました。
つながらなければ非常に理解しにくい記載内容です。
ルーターに関する知識を正しく理解している人が記述したものとは思えません。
さらに、同じページの中の記述「ルーターにVPN(IPsec IKE)パススルー機能が必要です」をヒモ解かなくてはなりません。
そもそも「ルーターに VPN パススルー機能」はそのように「設定する機能」のことです。
ですから正しくは「VPN パススルー設定できる機能が必要です」としなくてはいけません。
また「VPN(IPsec IKE)」という部分は「VPN(IPsec IKE/esp)」と記述しなくてはいけません。
❐ IPsec IKE:IPsec VPN 方式における鍵交換の仕組み(プロトコル UDP/ ポート 500)
❐ esp:暗号化と認証のプロトコルで、プロトコル番号は 50
ah :暗号化なし、認証のみなので、現在は使われない。プロトコル番号は 51
さらに「IPsec NAT-Traversal は設定不要です」としなくてはいけません。
私は当初、わざわざ「ルーターを NAT モードに設定してください」という一文をフカヨミしてしましました。
というのもルーターは通常 IPv4 に関しては NAT 機能を使うようになっているのですが、わざわざ記載するということは、IPv6 での VPN パススルー設定時にひょっとして「IPsec NAT-Traversal」のこと(?) とフカヨミするはめに。
なぜなら IPv6 では NAT は使いませんが、IPv6 で VPN パススルーといっているからです。
「IPsec NAT-Traversal」は結果的に不要で設定しても影響はありませんが、つながらないとこれがあるなしで影響するのでは(?) と考えてしまいます。
しかもつながらなかったときに問い合わせた「コミュニケーションセンター」のヒトたちの時術レベルは驚くほどに「低レベル」でまったくあてにできません。
なぜ私が「技術レベルが極めて低い」といっているかというと、当初 Casa の接続ができず問い合わせた際に YAMAHA RTX830 というルーターを使っている、といったときのことです。
WiFi 機能は付いていますか? と聞かれ、それと Casa 接続設定は関係ないでしょ、といっているのに、WiFi 機能がなければ Casa 接続できません、と頑なに言い張ったからです。
VPN パススルー設定と WiFi 機能はまったく関係はありません。
なのに WiFi 機能付きのルーターにしてください、の一点張りなのです。
あぁ、こういうレベルじゃぁ聞くだけ無駄だな、と思ったのです。
「VPN パススルー」の意味もわかっていないと思います。
たまたまつながった人たちは、「コミュニケーションセンター」のヒトたちにいわれるままに「IPv6 パススルー」または「IPv6 ブリッジ」にしてください、というのを信じてつながった人たちが少なくないと思われます。
もう一つ考えられるのはホームゲートウェイで接続されている場合で、この場合は IPv6 についてはデフォルト設定がフレッツ網内では丸見えの設定です。
そのまま使うと VPN パススルー状態ですからわざわざ IPv6 パケットフィルタ設定で VPN パススルーは設定せずとも Casa はつながります。
ですが、以下のようにセキュリティ上はたいへんマズいのです。
これは楽天の問題というよりも NTT東西が貸与するホームゲートウェイのデフォルト設定がマズいのです。
「IPv6 パススルー」または「IPv6 ブリッジ」は、セキュリティ上は外から中が丸見え状態で無防備になってしまいますので決してしてはいけません。
「コミュニケーションセンター」のヒトたちはこのような「無防備状態になる」ことを「平気で進言する」のです。
それでもあなたは、彼らのいうことを信頼しますか?
ーーーーーーーーーー<<ここから>>ーーーーーーーーーー
「VPN(IPsec IKE/esp)の WAN−>LAN 方向への通過設定を行う」が「IPsec NAT-Traversal は設定不要です」が記載してあり「フレッツ光ネクストの場合は、以上の設定を IPv6 で設定してください」となっていれば正しく設定できるのです。
IPv6 は ND proxy で設定し、セキュリティ機能を有効にしてください、という一文も必要で、「ルーターのIPv6ブリッジ機能(IPv6プロトコルを透過する機能、または同等の機能)を有効にしてください。」は非常にマズい、セキュリティ無視の記述なのです。
※ ND proxy とセキュリティは直接には関係ないが、市販ルーターはこれを設定する
ことで SPI(Stateful Packet Inspection)やパケットフィルター機能のセキュリ
ティ設定が働くものが多い
また「フレッツ光ネクスト以外の場合は、以上の設定を IPv4 で設定してください」となっていれば正しく設定できるのです。
このように書いてあれば「IPsec IKE については udp/ポート 500 の WAN−>LAN 方向への通過設定」と「esp(プロトコル番号 50)の WAN−>LAN 方向への通過設定」で済むのです。
ーーーーーーーーーー<<ここまで>>ーーーーーーーーーー
要するに ー<<ここから>>ー から ー<<ここまで>>ー が記載されていれば正しく設定できますが、できれば代表的なルーターでの具体的な設定事例があればなおいいのではないでしょうか。