ドンキの PC はあまり評判がよくないようなのでやめました。
近くのリサイクルショップに Acer travelMate-B115-M(法人向けモデル・Celeron N2840 / 4GB mem / 500GB HDD / Win10)のノート PC が 16,000 円であったのでこれを買ってきました。
既設の 500GB HDD をこれまでの Dynabook で使っていた 128GB SSD に換装します。
Dynabook は廃棄処分しました(自治体が無料回収してくれますのでリサイクル料は発生しません)。
まぁ、「LS210D 改め Debian Server」がありますので、Linux オペレーションはこれでできますし USB ポートもありますが、CLI だけでなく GUI も使いたいので、ノート PC を Lubuntu 化します。
Windows10 にすでにアップデートされていましたが、このままでは動きも起動も何もかも重いですね。
SSD に換装して Lubuntu 入れてみたら軽快に動作しています。
が、この PC はすごくイヤラシクて素直にはインストールできず、ものすっご〜〜く苦労してやっとインストールできました。
以下に、その顛末と手順を記載します。
Acer 機種はすべからくこのような作りのようで、ここで記載の方法でないとうまくインストールできないようです。
私の場合は Mac を使います。
インストール用に USB メモリとして 4 GB 以上のものが要ります(PC にインストールしないで、USB メモリでブートもできます。その場合は 16 GB 以上を用意します)。
また、Linux で、USB 接続の SSD を操作できる環境(私は Debian Server を使用)が要ります。
USB メモリブートで使う場合は Linux 機も、換装用 SSD も不要ですし、後で記載の裏蓋外しも不要です。
私の場合は、これまでの Dynabook(Lubuntu)の SSD を取り外して使いますから Linux 機が要ります。
手順は次のとおりです。
① 換装する SSD のパーティション設定とフォーマット
② インストール先の PC の HDD と入れ替え
③ インストール用の USB メモリへの lubuntu-18.04.3-desktop-amd64.iso ファイルの焼き込み
④ インストール先 PC の BIOS 設定
⑤ インストールとシャットダウン
⑥ 再起動前に SSD の一部書き換え
⑦ インストール先 PC の BIOS 戻し
⑧ 再起動
⑨ ログイン・完了
① 換装する SSD のパーティション設定とフォーマット
SSD を Linux 機 につなぎ、次のパーティションを切ります(これはインストールで書き換えられますが一応このようにします)。
fdisk を使ってパーティションを切り、タイプも変更します。
GPT で設定
第1パーティション: 1 GB /boot 用
第2パーティション:10 GB /(root)用
第3パーティション: 1 GB swap 用
第4パーティション:残り(約100 GB)その他データ用等
パーティションタイプは、swap 以外は "Linux filesystem" にします。
第1 と第2パーティションは mke2fs コマンドで ext3 または ext4 でフォーマットしておきます。
フォーマットが済んだら Linux 機からアンマウントして外します。
② インストール先の PC の HDD と入れ替え
SSD をインストール先 PC に装着します。
本体をひっくり返して裏蓋を外します。
裏蓋はネジ止めされています。
この機種の場合はネジが本体周辺部に 11 箇所、中程に 2 箇所あります。
特に赤で囲んだ箇所はシールが貼ってあり、剥がすとネジがあリます。
これは中を開けたかどうかのチェックのためにシールを貼っていると思われ、サポート対象の可否判断に使っているのではないかと思われます。
ネジを外したらキーボード側と裏蓋を剥がしますが、爪で止めてありますので、刃の薄いマイナスドライバーなどで慎重に開けていき、分離します。
次の写真が裏蓋を取って、SSD に換装したものです。
赤く囲んだ部分が、外した 500GB HDD(SATA)2.5 インチで、写真を撮るために本体の上においてあるだけです。
緑で囲んだ部分が換装済みの SSD 128 GB です。
換装が済んでもまだ、裏蓋は取り付けないで、ネジも外したままにしておきます。
もう一度 Linux 機につないで手を入れる部分があるからです。
③ インストール用の USB メモリへの lubuntu-18.04.3-desktop-amd64.iso ファイルの焼き込み
Mac の場合は次のようにします。
SDFormatter というアプリで USB メモリをフォーマットします。
https://lubuntu.me/downloads/ からホームページの中程にある下記ファイルをダウンロードします。
[18.04.3 Bionic Beaver LTS (LXDE)] [Desktop 64 bit]
このファイルを unetbootin というアプリで USB メモリに焼き込みます。
④ インストール先 PC の BIOS 設定
USB メモリは本体の USB ポートに挿入しておきます
まずは、BIOS の設定から始めます。
Acer は BIOS をうまく設定しないとインストールもうまくいきませんが、それ以外にも後に記載の注意点があります。
インストール時の BIOS 設定(インストールが終わったら基本的には戻しますが、それはまた後で記載します)
BIOS にするために F2 を連打せよ、と先人の教えですが、そんなキーが壊れそうなことは要りません。
電源投入時に F2 キーを BIOS 画面になるまで押しっぱなしで結構です。
以下の部分を変更設定します。
[Main]
F12 Boot Menu: [Enabled]
USB Boot: [Enabled]
[Security]
Set Supervisor Password: にカーソルを当てて ➡ enter キー押下
➡ password 新しく設定し、検証にもう一度設定
Supervisor Password Is: が [Clear] から [Set] に変わる
[Boot]
Boot Mode: [EFI] ➡ [Legacy] に変更
[USB HDD] にカーソルを当てて F6 を押すと一つ上に上がるので、さらに押して先頭にする
[Exit]
Exit Save Changes で終了
⑤ インストールとシャットダウン
BIOS を終了するとインストールのために下記の画面が出るはずですが、その下の朱字で示したエラーになって怒られます。
Try Lubuntu without installing
Install Lubuntu
OEM Install (for manufacturera)
Check disk for defects
何度やり直しても上記画面にならず、次のような画面になり怒られ続けました。
同じ手順を行うと、最初は朱字のように怒られます。
諦めて、寝ました。
Failed to open /EFI/BOOT/mmx64.efi Not Found
Failed to load image /EFI/BOOT/mmx64.efi: Not Found
Failed to start MokManager: Not Found
Something has gone seriously wrong:import_Mok_state() Failed: Not Found
これは、.isoファイルに mmx64.efi が入っていないのでブート・インストールができない、という意味ですね。
Acer は基本的には Windows しか素直には受け付けない作りですから、このようなエラーになります。
朝になってスッキリしたところで、ふと思いついて試しに .iso を展開した USB メモリの当該ディレクトリを見ますと ”/efi/boot" には "grubx64.efi” はありますが、"mmx64.efi" はありません。
ファイルの中身まではチェックしないで、ファイル名だけだろう、と考え同じ名前を変更したファイルをつくリます。
つまり、"/efi/boot" 配下にオリジナルの "grubx64.efi" と、複製・名前変更した "mmx64.efi" があることになります。
PC に 修正した USB メモリを再挿入して電源を入れたところ、怒られることなく青字のように、インストール方法選択画面になりました。
⑥ 再起動前に SSD の一部書き換え
インストールが無事に終わりましたが、リブート指示で再起動ボタンをクリックするとまたまた以下のメッセージで怒られます。
Failed to open /EFI/BOOT/mmx64.efi Not Found
Failed to load image /EFI/BOOT/mmx64.efi: Not Found
Failed to start MokManager: Not Found
Something has gone seriously wrong:import_Mok_state() Failed: Not Found
今度は、インストールした Lubuntu のブートファイルが、USB メモリのときと同じエラーになったと考え、一旦本体から SSD を外しました。
Debian Server につないで "/EFI/BOOT/mmx64.efi" の有無をチェックしましたら、"fbx64.efi" はありますが "mmx64.efi" はありません。
"mv fbc64.efi mmx64.efi" と、コマンドを打って、名前を替えた複製を作りました。
⑦ インストール先 PC の BIOS 戻し
SSD を再度、PC に装着して F2 キーを押したまま電源を入れます。
BIOS モードのなりますから、BIOS 設定を戻します。
[Main]
F12 Boot Menu: [Enabled] ➡ [Disabled]
USB Boot: [Enabled] ➡ [Disabled]
[Security]
Set Supervisor Password ➡ enter キー押下
➡ password 以前のパスワードを入力して、新しく設定は空のまま enter キーし、
検証にもう一度 空のまま enter キーで解除される
Supervisor Password Is: が [Set] から [Enter] に変わる
[Boot]
[HDD ハードディスク名] にカーソルを当てて F6 を押すと一つ上に上がるので、
さらに押して先頭にする
[Exit]
Exit Save Changes で終了
⑧ 再起動
怒られることもなく、インストールした Lubuntu のログイン画面になりました。
⑨ ログイン・完了
ログインして OK となりました。
電源投入からログイン画面がでるまで約 20 秒です。
シャットダウンは 3 秒以下です。
Dynabook のときよりもログイン画面は 10 秒くらい長いのですが、シャットダウンは逆に激速です。
Dynabook はどちらも 10 秒程度。
ブラウザの起動も4〜5秒で、Dynabook よりも格段に速くなりました。
軽快さですが、FireFox の YouTube でレース映像(CARGUY SUPER CAR RACE 第一線 富士スピードウェイ)を見ましたら、フルスクリーンの 1080P ではときどき画面が止まりますが、720P では画面停止もなく音声途切れもなく再生できます。
Win10 の場合は 480P がやっとでしたから概ね2倍くらい軽い感じですね。
Acer の Linux 化は、疲れた〜〜〜!!
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