2021-08-19

DSU(Dynamic System Updates)を使ってみる

 

 

Google が Android11 以降で標準装備にした DSU(Dynamic System Updates)という機能があります。




これは仮想的にデュアルブート化して、DSU 側で GSI をインストールできる機能です。




 ・ブートローダーのアンロックが不要

 

 ・TWRP をインストールする必要がない


 ・いまのスマホのファームウェアや設定には影響しない


   ➝ 再起動すれば元のスマホの状態に戻る

 

 

 

という特徴をそなえています。

 

 

 

 

何がいいかといいますと、簡単にカスタム ROM を試せるということと、それに伴うリスクがない、ということです。

 

 

 

ブートローダーアンロックが不要、というのはアンロックに伴う「初期化」がされない、というメリットがあります。

 

 

 

そこで、普段使いの AQUOS sense5G(Android11)を試しにやってみることにしました。

 

 

 

 

開発者サービスの中にこの機能がありますので、開発者サービスを開きます。






少しスクロールすると "DSU Loader" という項目があります。

 

 



 

 

これをクリックします。

 

下の画面コピーのように「GSI ARM64」と「GSI+GMS ARM..」の2つがあります。

 

 

前者と後者の違いは Google Play Store などの Google アプリがインストールされるかどうかです。

 

 

通常は Google Play Store も一緒にインストールされる「GSI+GMS ARM..」を選びます。

 

 

 

クリックするとシステムイメージがインストールされます。

 

 

 

 

 

 

インストールは数分以内に終わります。

 

 



 

 

インストールが終了すると「破棄」するか「再起動」するかと聞かれますので「再起動」します。

 

 


 

ここで、Android12 の「ようこそ」の初期設定画面になる「はず」でした。

 

 

 

ところが AQUOS sense5G は「再起動」で通常起動に戻って、上の画面のままです。

 

 

 

 

仕方なく「破棄」をしました。

 

 

 

 

一節に、デバイスによってはブートローダーアンロックが必要との情報があります。

 

 

 

 

Sharp のサポートサイトには Android 12 Developer Preview Program というのがあって、これは DSU で落とすとということです。




ところが、ブートローダーアンロックが必要となっていますので、DSU のコンセプトに合いません。   

 

 

 

いまはまだこのデバイスをアンロックする気はありませんので、結局、DSU は試行できませんでした。




期待させてスミマセン。






 


 

 

2021-08-18

カスタム ROM でも焼いてみますか(その3)

 

 

 Pixel Experience は楽天VoLTE が機能せず  

 

Pixel Experience を焼きましたが、楽天 VoLTE が機能しません。

 

 

設定に 4G 通話ボタンがありません。





携帯電話情報を見ると VoLTE プロビジョニングがオフになっていて、グレーアウトしておりオンにできません。

 

 

 

 

 

 Rakuten Link は OK            

 

Rakuten Link をインストールしてアクティベーションすると(SMS 認証は OK)、Link からの発着信は問題なくできます。

 

 

 

 

 IIJmio SIM(Dタイプ)は VoLTE OK   

 

デュアルで挿した IIJmio SIM(Dタイプ)の方は、設定の 4G 通話ボタンがオンで VoLTE 有効になっており、標準電話アプリでの発着信ができます。

 

 

 

このときの、IIJmio SIM の VoLTE プロビジョニングは、楽天モバイル SIM と同様にオフなのですが VoLTE 通話可能なのです。

 

 

 

 

 

 カスタム ROM 化に関しての考察      

 

Zenfone Max M2 の Pixel Experience 焼きは結論として、楽天 VoLTE は機能しません。

 

 

IIJmio SIM(Dタイプ)の VoLTE はどちらの ROM でも OK です。

 


Zenfone Max M2 のファームウェア最新版は楽天モバイル対応されています。

 

 

ハード的に対応しているのではなくファームウェアでの対応です。

 

 

 

どうやらこのあたりが匂います。

 

 

 

 

楽天モバイル対応(主に楽天 VoLTE対応)はドコモ VoLTE とは違い特殊なようです。

 

 

 

 

つまり、ハード的に VoLTE OK ならば、カスタム ROM でも大丈夫でしょう。

 

 

 

オリジナルファームウェアアップデートでの対応だとすると、同じことをカスタム ROM がしなくては機能しないのでは、と考えています。

 

 

 

ですから、Android11 といえどもカスタム ROM が楽天 VoLTE に対応していなくても当たり前に思います。

 

 

 

 

 

 楽天モバイルを使わない場合は大丈夫そう  

 

楽天モバイルを使わない場合は、Android11 にも Android12 にもできますので、ありでしょう。

 

 

 

私の場合は楽天モバイルを使えることが条件ですので、残念ながらこの機種でのカスタム ROM 化はしない方がよさそうです。

 

 

Zenfone Max M2 は、元々 ピュア Android 相当ですし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021-08-15

カスタム ROM でも焼いてみますか(その2)

 

 

その1では ROM 焼きの準備について触れました。



いよいよ ROM 焼きです。






 カスタム ROM を焼く           


焼く ROM は Pixel Experience です。




公式サイト https://download.pixelexperience.org/  の "Devices" から "ASUS" を選びます。



Zenfone Max(M1)/ Pro(M1)/(M2)/ Pro(M2)用の4つのカスタム ROM があります。







Zenfon Max(M2)用をクリックし、下の画面になります。






"> 11" をクリックすると次の画面になります。





ファイルは "PixelExperience_X01AD-11.0-20210715-1621-OFFICIAL.zip" です。





たったの 1.20 GB ですが、ダウンロードには恐ろしく時間がかかり、約 80 分かかります。




このファイルを microSD の任意フォルダに放り込みます。






 現在の Android9 のフルワイプをする    


カスタム ROM を焼くにあたり、現在の Android9(System/Vender ディレクトリ)と Data/Cache をフルワイプ(完全削除)します。



TWRP から Wipe ➝ Advanced Wipe と進み、次の4つにチェックを入れます。

 

 ・Cache

 ・Data

 ・System

 ・Vender

 

これら以外にチェックを入れないこと。

 

 






Swipe to Wipe で削除しますが、戻ってもう一度同じ手順を繰り返します。

 

 

これは1回目が Data を読み込みエラー(暗号化のため)になるので(削除はできるようだ)、念のためにもう一度削除します。

 

 

 

 

 Pixel Experience を焼く          


TWRP の "Install" メニューに戻り、microSD に書き込んでおいた Pixel Experience の ".zip" ファイルを指定してインストールします。

 

 

次の画面はインストール中の画面です。

 

 


 

 

インストールは数分で完了します。

 

 

 

 

完了したら再起動し、Android11 の初期セットアップをします。

 

 

 

 

 

Google からは「Pixel 5 へようこそ」というメールが届き、Google は Zenfone Max M2 ではなく Pixel 5 として認識していることがわかります。

 

 

 


 

 

端末情報を見ると Android11 になっています。

 

 

 


 

 

とりあえずカスタム ROM として Pixel Experience(Android11)をインストールできました。

 

 

 

いろいろな検証はこれからゆっくり行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


カスタム ROM でも焼いてみますか(その1)



当ブログにコメントを寄せていただいたお二人の方に触発されてカスタム ROM を焼いてみようと思い立ちました。

 

 

 

Android9 や 10 以前でアップデートサポートが止まっているデバイスを、ピュアな Android11 にして試すのが主たる目的です。

 

 

Rakuten UN-LIMIT VI  が使えるか、デュアル VoLTE は OK かなどを検証していきます。

 

 

 

 

うまくいけば、安価な端末を Android11 にして、DSDV 機として Rakuten UN-LIMIT VI の端末として使えます。

 

 

しかも DSDV でローミング終了対策にもなります。

 

 

 

 

 

 対象にする端末を探す           

 

どうせなら、と次のようなデバイスを探しました。

 

 

 ・1万円程度で入手可能なこと

 

 ・DSDV 機であること(デュアル VoLTE を試すためです)

 

 ・Rakuten UN-LIMIT VI が使えること

 

 ・Pixel Experience または Lineage がサポートされていること

 

  ➝ ピュアな Android11 にするためです

 

 

 

この条件に合致するデバイスとして ASUS Zenfone Max(M2)を入手しました。

 

 

この端末は デュアル SIM と microSD カードを同時に挿せる 3ウェイスロット対応機です。

 

 

Snapdragon 632 オクタコア/4GB RAM/32GB ストレージ/4,000mAh/antutu 10万点台 です。

 

 

 

「メーカー固有の余計なアプリ」はほとんどなく、ピュア Android に近いデバイスですが、Android9 です。


 

なによりもサポートサイトにファームウェアが公開されていることがいい。

 

 

しかも BootLoader Unlock ツールまで公開されているのです。

 

 

 

 

 

 端末の初期設定をする           

 

まずは SIM 2枚と 手持ちの 64 GB microSD カードを入れて初期セットアップします。

 

 

 

 

初期セットアップ後に、システムアップデートがやってくるまでの時間を待てないので、最新ファームウェアを入手します。

 

 

 

Android9 ですが最新化しないと Rakuten UN-LIMIT VI がサポートされません(JP-16.2018.2010.76 以降)。

 

 

 

ASUS のサポートサイトから「バージョン WW-16.2018.2011.78 2020/12/22」をダウンロードし、アップデートします。



アップデート方法は、サポートページの「知識」内に FAQ として記載されています。

 

 

 SIM1:Rakuten UN-LIMIT VI 

 

 SIM2:IIJmio 通話 SIM

 

 

SIM1 は APN が自動設定され、すんなりと認識されました。

 

 

 

SIM2 の方は APN 一覧から IIJmio を選択してこれも認識され、ともに VoLTE アイコンが立ちました。




Xiaomi 機のような、モバイル回線と WiFi の両方がオンの場合に非通知発信になる、ということもなく、ちゃんと発番通知されます。





 Android10 にしてみるが、結局元に戻す  

 

ここで Android10(Beta:バージョン WW-17.2018.2004.31 2020/05/25)を見っけましたのでアップグレードしてみることにしました。



 

ところが Android10 は最新の Android9 よりも日付が古く

Rakuten UN-LIMIT VI はサポートされていないようなのです。




あれこれ設定をいじったり、再起動したりしましたが楽天回線には対応できません。

 

 

 

 

仕方がないので元の Android9 にダウングレードしようとしますができません。

 

 

 

「ダウングレードはできません」とファームウェア説明に記載されていました(泣)。

 

 

 

 

ダメなのか、と諦めかけていましたがバージョン Android 10 to Android P 2020/04/23というファームウェアがありました。

 

 

これをインストールしてダウングレードできました(笑)。



その後で Android9 最新ファームウェアにして、元に戻りました。

 

 

 

 

 

この間まる1日、Android10(Beta)と楽天回線の件で悪戦苦闘していました。

 

 

 

 

 

 

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本題の ROM 焼きに入っていきます。

 

 

 

 ROM 焼きの準備をする          

 

次の3ステップを行います。



1.BootLoader Unlock

 

  ➝ メーカーの oem ロックを外すためです



2.TWRP をフラッシュ

 

  ➝ バックアップと、Magisk やカスタム ROM 等のインストール用ツールです



3.Magisk をインストール

 

  ➝ Root 化のためです

 





 1.BootLoader Unlock をする      

 

ASUS の Zenfone Max(M2)のサポートサイトにロック解除のアプリがあります。

 

 

 

 Driver&Tools ➝ ユーティリティ ➝ UnlockTool アプリ

 

 

 

これを端末にダウンロードしてインストールし、開いて画面指示に従ってロック解除します。



もう一つの解除方法は adb を使うやり方ですが、今回はこのアプリを使いました。






 2.TWRP をフラッシュする       

 

adb を使い、フラッシュはできても(?)TWRP が起動しません。

 

 

起動しないのはフラッシュができていないのか?

 

 

コマンドによるフラッシュ結果は正常に端末に転送しているように見えます。

 

 

 

TWRP のバージョンを変えたり何度やっっても起動できません。




 

半日ほどリトライしましたがダメです。

 

 

 



どうもフラッシュしたあとの起動方法が変則なことが判明しました。

 

 

 

次のサイトにそのあたりのやり方が詳しく書かれており、このとおりにやって、やっと TWRP 起動できました。

 

 



 

 

 

このサイトにも書かれていますが、一度 TWRP 起動に成功してもリブート後などに再度起動しようとすると通常の Recovery Mode に戻ってしまうことがあります。

 

 

 

都度フラッシュすればまた起動できますが、またまた Recovery Mode に戻ってしまい、面倒です。

 

 

 

最新バージョンの twrp-3.5.2_9-0-X01AD.img は安定して起動できるようです。

 

 

TWRP のバージョンによるのかもしれません。

 

 

まだ 10 回程度の起動なのでなんともいえません。

 

 

 

 

 TWRP 起動後にメニュー画面にならない  

 

起動後、毎回パスワード入力画面になり、メニュー画面にはなりません。

 

 

これは Data が暗号化(Android6 以降は標準で暗号化)されていることが理由のようです。

 

 

 

 

TWRP が Data を参照するときに、復号化のためにパスワードが必要なようですが、ネット情報でも有効なパスワードはない、とのこと。


 

端末の画面ロックを「なし」にするといい、という情報もありますが、これだけでは暗号化は解除されません。



いったん暗号化されたデータの暗号化解除の方法はないようです。



古い Android6 前のバージョン向け TWRP はメニュー画面になってパスワード要求はないようですが、古いものは使えません。



Data を Wipe するしかなさそうです。

 

 

そうしないと、内部ストレージが見れません(外部ストレージは暗号化されていないので見えます)。

 

 

 

さて、Data を Wipe するか、外部ストレージからインストールするか悩むところですが、カスタム ROM を焼く前にいまの OS や Data を削除しますからそのときに行うことにします。



 

 

 

 3.Magisk のインストールをする     

 

Magisk は最新バージョンの Magisk-v23.0.apk を使います。

 

 

".apk" なので、端末アプリとしてインストールしておきますが、まだ開きません。

 

 

TWRP を起動します。

 

 

 

 

 

 

 Select Language で言語を日本語にします。







 

[OK] で日本語になります。

 

 

 

 


 

 

 

 [キャンセル] で TWRP メニュー画面になります。

 

 

 

 

 

 

apk インストールは Magisk の状態を確認するアプリとしての動作です。

 

 

Root 化のための Magisk のインストールにはなりません。

 

 

".apk" 部分を ".zip" に置き換えて microSD カードの任意のフォルダに格納します。

 

 

そして、TWRP メニューの《インストール》から Magisk をインストールします。

 

 

 

 

 

 Magisk のインストールを確認する     

 

TWRP からのインストール後に、端末を通常起動して、あらかじめアプリとしてインストールしていた Magisk を開くと「Root 化ツールとしてインストール済み」を確認できます。

 

 

 

 

 

 Root 化を確認する            

 

Root 化 ができたかどうかは Root Checker アプリで確認できます。

 

 

 


 

 

 Root Ckecker

 

 

 




アプリを開くと次の画面になります。



 

 

 

 

[VERIFY ROOT] をクリックすると次の画面になります。





 

 

Congratulations!」となっていれば「Root 化」ができています。



 

 

 

 

ここまでくればいつでもいろいろなカスタム ROM をインストールできます。


 

 

ということで、いよいよ Pixel Experience をインストールします。

 

 

 

 

 

《その2に続く》