2017-09-14

総務省が割当てた 050 番号

平成29年9月1日現在



総務省が割当て済みの、それぞれの事業者ごとの 050 番号は、下表のようになっています。

「割当てた」というのは使われる番号を割当て済みということではなく、各事業者が利用者に払い出す電番帯を予約済み、ということです。


IP 電話は 0AB-J型(ひかり電話はこのタイプ)と 050 型があり、ここでは後者のことについて記述しています。


また、総務省の割当ては一定品質を確保した事業者のみに割当てるようですから、これら事業者の 050 サービスはそれなりに安心できそうです。


050 で割当て可能な総数は、1億です。いまはまだその4分の1以下ですね。

まだまだ割当てられる電番の空きはあるということです。



これらは、各事業者が現時点で加入者に割当てできる最大数ですから、各事業者の日々の増減を確認する必要があります。


2015年末の総務省統計では利用数 771万回線ですから、割当て数の約3分の1が電番登録されていることになります。


2015年頃はまだ、モバイルでの使用は厳しい状況でした。


それがソフトフォンの進化と通信環境の向上で、今年に入るとモバイルでの使用が劇的に改善されたように思います。


2017年度も中間期です。いま現在の利用状況はどうなっているのか興味がありますね。


総務省はまだ IP 電話の固定・モバイルの区分けはしていませんし、各事業者もこれを統計していないと思います。



しかしながら、この割当て数字から見えてくるのは、IP 電話に対して将来を見据えたサービスを考えているかどうかです。


ソフトバンクは他社よりもダントツです。
自社でも IP 電話サービスしていること以上に将来性があると考えていそうです。


KDDI もそれなりにです。


ドコモが一番少なく、軽んじているようにも思えますが。


NTT グループということでは、NTT コミュニケーションズ、NTT ぷらら、NTT-PC、ドコモ本体の合計で 742万ですが、ドコモは NTT グループの割当て数をあてにしているわけではなさそうです。


NTT グループはどうも固定・携帯・IP 電話を住み分けしているように思います。


もっとも割当てにはまだまだ 8千万回線近くの空きがありますから、あわてて確保する必要もなさそうですが。


楽天が結構力を入れていますね。
これは Fusion と Viber を持っているためでしょう。


私が使っているブラステルは表の ZIP Telecom がそれに当たります。現時点で23万の割当て可能数を確保していますね。


ブラステルは今年6月時点では 050 6860 xxxx 〜 6871 yyyy まで進んでいますから最初の番号帯から順次割当てたと仮定して12万くらい番号を発行済みと考えられます。


実際の利用を半数とみてもすでに数万は使われているのではないでしょうか。


事業者 割当数
(単位:万)
フトバンク 850
NTTコミュニケーションズ 595
楽天コミュニケーションズ 295
KDDI 258
NTTぷらら 126
㈱コムスクエア 60
ケイ・オプティコム 37
アルテリア・ネットワークス 31
ZIP Telecom 23
アイテック阪急阪神 19
NTTドコモ 16
エネルギア・コミュニケーションズ 15
STNet 11
中部テレコミュニケーション 10
アイ・ピー・エス 10
NTT-PC 5
九州通信ネットワーク 4
フリービット 4
Coltテクノロジーサービス 2
日本通信 1
東北インテリジェント通信 1
合  計 2,373


IP 電話は現時点では「ワンナンバー」にもっとも近い存在です。


最近、ドコモとKDDI がスマートウォッチでも携帯電話番号で発着信できるサービスを始めるようですが、これをドコモは「ワンナンバーサービス」といっています。

しかし、これは「ワンナンバー」ではありません。言葉の定義をきちんとしてほしいものです。

変誤解を招きます。

KDDI (au) は「ナンバーシェア」といっていて素直な表現です。

ドコモの誤解を招く表現に対して、KDDI は好感が持てますね、少なくとも表現上は。


ワンナンバーとは個人個人に一生ついてまわる電番とその仕組を利用したサービスをいいます。

悪評高きマイナンバーみたいです。


が、マイナンバーと違いあくまで電番です。

転居しようが、キャリアを乗り換えようが、変わることのない電番です。MNPも必要ありません。

このワンナンバーはSMSやメールなどとも紐付けられて使うようなサービスが考えられます。

ほかにもアイデア次第でいろいろなサービスに使われていくでしょう。

日本は NTT/携帯キャリアの既得権益があるために、一番遅れてサービスされるだろうと予測しています。

すでに Google は実験的に始めていますから、まずアメリカで次いで欧州で、アジアでは中国や韓国、香港、シンガポールが先に始めるでしょう。

残念ながら日本はその後でしょうね、だからガラパゴス(本当のガラパゴスに失礼ですが)といわれてしまうのでしょう。

せっかくそれを実現できる先端の技術を持っていても、標準化して使うことができなければ、また「ガラパゴス(ゴメンナサイ)」です。





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