内蔵ディスクへの異常書き込みがあり、SSD 寿命を著しく損ねる問題がある、との報告がされています。
アップルが対策したアップデートを配布するまでの当面の対策として Spotlight 検索対象から外すことを当ブログでもお知らせしてきました。
さて、そうはいっても起動可能な外付け SSD を作成しておけばイザというときに慌てないで済みます。
しかしながら、ゼロからの「起動可能な外付け SSD」の作成は大変な時間と労力を必要とします。
Intel 版では可能だった CCC5 によるクローンは、Apple Silicon では起動可能にはできません。
CCC5 の作成元である Bombich Spftware のホームページの macOS Big Sur の既知の問題 にこのことが触れられています。
Apple Software Restore doesn't yet support the storage in Apple Silicon Macs
In the current shipping version of macOS Big Sur (11.0.1), Apple's ASR utility cannot replicate the startup disk in an M1-based Mac. Attempting to do so results in an error:
'Apple System Restore Tool': Source volume format not yet supported in this version of macOS
Apple is aware of the problem and is working towards resolving it for a future update to macOS. CCC 5.1.23+ will automatically perform Data Volume backups on M1 Macs and avoid any attempts to copy a System volume on those Macs — that's a complete backup of your data, applications, and system settings. If you would like to make your Apple Silicon Mac backup bootable, you can install Big Sur onto the CCC Data Volume backup. Please keep in mind, however, that your CCC backup does not have to be bootable for you to be able to restore data from it.
When Apple posts an update to macOS that resolves the ASR problem, we'll post an update to CCC that adds back support for copying the System volume on these Macs.
この中に興味深い一文があります。
If you would like to make your Apple Silicon Mac backup bootable, you can install Big Sur onto the CCC Data Volume backup.
「Apple Silicon Mac バックアップを起動可能にしたい場合は Big Sur を CCC5 によるバックアップ(クローンのこと)にインストールできます。」
と、あるのです。
一方、Apple Silicon 向けの起動ディスク作成には次の条件があるようです。
❐ Thunderbolt3 ケースに入れた SSD を Thunderbolt3 接続する
USB-C 接続や USB-A 接続でできた、という報告もあるようですが不安定で、確実なのは Thunderbolt3 です。
ケースと 250 GB 〜 500 GB の M.2 NVMe SSD 合わせて 25K 円程度です。
CCC5 でのクローン作成は Intel 版では起動に問題ありませんが、Apple Silicon ではそのままではデータバックアップとしてしか使えません。
Bombich Software の「既知の問題」にあった以下の手順を行えば1時間以内に起動可能なクローンを作成できます。
まず CCC5 を使って「起動できないクローン」を作成します。
数分でできます。
次のアプリ画面はクローン作成後に起動ディスクに仕立てたものを使って、CCC5 を起動したときのものです。
本記事の執筆のためにすでに作成したものを使って CCC5 を起動したものです。
起動可能なクローンとして 250 GB の SSD を 60 GB ほど使っています。
CCC5 による「起動できないクローン」に Big Sur をインストールします。
「macOS Big Surインストール.app」を Apple Store からダウンロードします。
[続ける] をクリックして、このディスクを指定してインストールしてゆきます。
画面に指示されるままに Big Sur のインストールを「クローン SSD」に行います。
3、40 分程度でインストールが終わり、このディスクから起動されます。
出来上がった起動ディスクはブートローダーこそ EFI ですが、内蔵 SSD の完コピー品で、起動可能なものになっています。
このやり方ならばゼロから作成するのに比べて 1時間以内に「完コピーの、起動可能な外付けディスク」が作成できるのです。
画面をご覧いただくと起動ディスクが「970_EVO_plus」になっているのが見てとれると思います。
面倒なアプリ一つ一つの再インストールも必要がなく、設定もまったく不要です。
起動ディスクの切り替えは「システム環境設定」→「起動ディスク」で切り替えるか、M1 Mac 起動時に電源ボタンを長押しし、起動ディスクの選択画面がでるまで押し続けます。
起動ディスクを選択して起動すればその起動ディスクで起動されます。
これで「起動可能なクローン」ができました。
Homebrew やこれを使ってインストールしたパッケージ類(iperf3 / smartmontools / python3 など)も内蔵 SSD と同様にそのまま使えます。
外付け起動用 SSD を作成した結果、現在の Mac mini M1 周りの構成は次図のようになっています。
外付け起動用 SSD は、普段は Mac mini M1 に接続はしていません。
ですから、本体の Thunderbolt3 端子は一つが空いています。
Luna Display のドングルは Mac mini M1 本体には挿さず、Thunderbolt3 ドッキングステーションの Thunderbolt3 端子に挿しています。
これはスリープ時にも電源供給し続けて休止させないためで、復帰時にすぐに Luna が有効になるようにするためです。
Mac mini M1 の内蔵 SSD にはデータは最低限のもの(アプリケーションを含めて)しか置かず、他のデータはクラウドを除きすべて M.2 SATA SSD(500 GB)に置いています。
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