2017-06-23

Ubuntu のLxde(軽量GUI)による軽量化

Lxde 化の前に、Unity デスクトップ環境で一通りインストールと設定を行います。


Lxde での設定等は結構面倒なことがあって、却って時間がかかるので、Unity 上でできることは先にやっておいた方がいいでしょう。Lxde 化は最終段階で行います。


【Macでの作業】 LiveUSB 作成

  ubuntu ダウンロード公式サイト https://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix
  から ubuntu-ja-16.04-desktop-amd64.iso をダウンロード。
  unetbootin.app を起動して .iso を LiveUSB として作成します。


【インストール先 PC(Dynabook ss RX1)での作業】


1. esc + 電源ボタン。次に F1 キーを押して BIOS を起動しブート順序を USB->HDD
 とします。

  USB1 に LiveUSB を差し込んで電源を押すと unetbootin の画面になるので
 「Install Ubuntu」を選択。

2.「ようこそ」画面で「日本語」を選択して続ます。

3.「ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」をチェックオフし、
 「グラフィックス、WiFi 機器、Flash、MP3 やその他のメディアに必要なサード・
 パーティーソフトウェアをインストールする」にチェックオンして続けます。

4.「インストールの種類」画面で、「ディスクを削除して Ubuntu をインストール」を
 選択し、「インストール」します。

5. エリア画面はデフォルトのまま続けます。

6.「キーボードレイアウト」はデフォルト(日本語)のまま続けます。

7. ユーザ名「abcdefgh」、パスワード「12345678」を入力して続けます。

8. パッケージのインストールが始まります。

 14分程(HDD だと 20分)でインストール完了し、再起動を促されます。

9.「今すぐ再起動」し、電源が落ちたときに USB を外します。

 ※ 外すタイミング(誤ると中途半端にブートが中断したり、再リブートしたりします)



【起動後のセッティング】

1. ソフトウェアのアップデート

 Dash で「so」と入力して、「ソフトウェアの更新(Aに ◯マーク。Apple Storeの
 ようなマーク)」を検索し、起動します。
 起動後、更新するかどうかを問われるので「更新」します。

 ※「ソフトウェアセンター(Ubuntu Software)」からの更新ではうまくいきません。


  アップデートは大体うまくいくはずですが、万一うまくいかない場合、appstream
  にバグがあるので下記を実行します。
  この場合 appstreamcli が起動していないかをシステムモニターで確認して、起動し
  ていれば終了します。

    cd /tmp && mkdir asfix
    cd asfix
    wget https://launchpad.net/ubuntu/+archive/primary/+files/appstream_0.9.4-1ubuntu1_amd64.deb
    wget https://launchpad.net/ubuntu/+archive/primary/+files/libappstream3_0.9.4-1ubuntu1_amd64.deb
    sudo dpkg -i *.deb



  その後、改めて Dash から「ソフトウェアの更新」を実行します。

  更新が完了したら再起動し、「Ubuntu Software」を開いて、「更新」タグで更新
  を確認します。


2. 不安定な Ubuntu Softare に換えて、安定した Ubuntu Software Center にします。

 「Ubuntu Software」で「ubuntu」と検索し、「Ubuntu Software Center」を
 インストールします。


3. 余分なソフトウェア(ゲームなど)を削除します。

 「Ubuntu Software Center」で、「インストール済み」から不必要なソフトウェア
 を削除します。
 「Ubuntu Software」からの削除は実際には削除されているが、インストール済み
 リストには残ったままとなるので、「Ubuntu Software」では削除しません。


4. ファイヤーウォール 

 Ubuntu Software Center から gufw をインストールします。
 起動して、Status をオンにします。












 ルールを追加する -> ルールをクリック -> 「+」で入力欄に「smb」と入力し、
 「追加」を押して、「閉じる」を押します。 



5. メニューの追加

 ① 類似の desktop を流用して編集します。

   例:gnome-control-center を作る場合、類似の desktop をコピーします。

    $ sudo cp /usr/share/applications/{credentials-preferences.desktop,gnome-control-center.desktop}

 ② これを編集します。

    $ gksu gedit /usr/share/applications/gnome-control-center.desktop

     [Desktop Entry]
     Name=gnome-control-center
     Comment=gnome-control-center
     Exec=env XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME gnome-control-center
     Icon=credentials-preferences
 ←後で置き換えるので、とりあえずこのまま。
     Type=Application
     StartupNotify=true
     Categories=GNOME;Settings;DesktopSettings;

 ③ 保存して終了します。

 ④ メニューに現れているのを確認します。

 ⑤ menulibre を起動して、編集を完成させます。

   このアプリケーションのアイコンは適当なものを探して置き換えます。
   メニュー上のカテゴリーの位置づけを決めます(上下させる)。


6. ssh のインストール

   # apt-get install openssl-server

 設定ファイルの編集

   # leafpad /etc/ssh/sshd_config

 28行目「PermitRootLogin yes」➡「PermitRootLogin no」にしてroot権限での
 ログイン不可とします。
 ファイヤウォールでローカスホストからのアクセスを許可設定します。

   # ufw allow proto tcp from 192.168.xxx.0/24 to any port 22

 Macからログインしてみます。

   $ ssh abcdefgh@192.168.xxx.yyy ; xxx.yyy は PC のIPアドレス。


7. rootのパスワードを設定します。

   # passwd root

 まだ、未設定の場合は、新規に設定するパスワードをたずねてくるので、「........」(任意)
 を設定、再入力確認に同じパスワードを設定します。


8.「設定」を開きます。

 すべての設定アイテムを適切な内容に設定する。
 言語サポートを開いた場合、日本語環境に不足があると自動的にアップデートされます。
 設定変更は、「テキスト入力」、「画面の明るさとロック」、「外観」、「言語サポート」、
 「ディスプレイ」、「プリンター」の接続設定と印刷確認など。


9. ファイラーのフォルダ名を英語表記にします。

 ターミナルから

   $ env LANGUAGE=C LC_MESSAGES=C xdg-user-dirs-gtk-update

 実行するとダイアログが表示されるので「Update Names」ボタンをクリックします。
 一旦ログアウトし、再ログインすると再びダイアログが表されるので、
 「次回から表示しない」をチェックし、「古い名前のままにする」をクリックします。


10. ゲストセッションを無効にする。

  以下のコマンドを実行し、再起動するとゲストセッションが無効化されます。

   $ sudo sh -c ‘printf “[SeatDefaults]¥nallow-guest=false¥n” > /usr/share/lightdm/lightdm.conf.d/50-no-guest.conf’


11. updatedb の無効化

  updatedb は毎日1回、すべてのファイル、フォルダをチェックして DB に名前を書き込む
  ようになっています。
  これは著しく HDD をアクセスするので、負荷が上がり、HDD の寿命にも影響するので、
  無効化します。

   $ sudo chmod 644 /etc/cron.daily/mlocate


12. Gimpのインストールとスキャナーの動作確認

  Ubuntu Software Center で Gimp を検索し、インストールします。
  同じく、xsane もインストールして、Gimp からスキャンニングできることを確認。
  ファイヤウォールで、スキャナーポートがブロックされていることがありますので、
  これを許可設定します。


13. ブラウザとして、Chrome をインストール、起動確認し、Dock に登録します
 (省略可能)

  Firefox で「Chrome」を検索、Google のサイトからダウンロード、インストール
  します。
  ログインすれば、同期されます。


14. Thunderbird を Dash で起動確認し、Dock に登録します。

  メールアカウントを登録します。


15. Libreoffice の最新化

  ターミナルから

    $ sudo add-apt-repository ppa:libreoffice/ppa
    $ sudo apt-get update
    $ sudo apt-get dist-upgrade


  アップデートの結果、不要になったファイルを削除。

    $ sudo apt-get autoremove


  ※ ここでポイントは、apt-get updateの後にapt-get dist-upgradeを行うことです。 
    upgradeは全く削除されることなく、dist-upgradeは必要あらばファイルを削除する
    可能性があるわけです。

    今回、LibreOfficeの5.1..xから5.2.xへのアップグレードには、いくつかのファイル
    が削除される必要もあるので、dist-upgradeを利用することとなります。


16. 「設定->言語サポート」で Libreoffice 更新後の日本語環境を最新化します。


17. Google Drive を使えるようにします。


 ① gnome-control-center をインストールします。

   $ sudo apt-get install gnome-control-center

 ② これをターミナルから起動
  ( $ XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME gnome-cpntrol-center)。

 ③ 「オンラインアカウント」を開いて、「オンラインアカウントの追加」をクリック。

 ④ リストの中から「Google」を選択。

 ⑤ Google へのログインと、許可。

   これでファイラーから使えるようになっているはずです。


18. Dropbox を使えるようにする。

  Dropbox のサイトから ubuntu 用のアプリをダウンロード、ダブルクリックで
  Software Center が開き、インストールできるようになります。
  「インストール」ボタンをクリックしてインストーラーをインストールします。
  Dash からアプリケーション Dropbox を起動すると、インストールが始まります。
  画面の指示に従い、インストールします。
  下記のやり方でもできますが、ファイル名などが変更されない場合が
  あるので、Dropbox のダウンロードサイトで確認します。

   $ cd ~ && wget -O - "https://www.dropbox.com/download?plat=lnx.x86_64" | tar xzf -

   新規作成した.dropbox-distフォルダから Dropbox デーモンを実行する。

   $ ~/.dropbox-dist/dropboxd

  /home/ユーザー名 に Dropbox フォルダが作成されているはずです。


19. LXDE と Lubuntu デスクトップ

  軽量デスクトップ環境の一つである、LXDE と Lubuntu をインストールします。

   $ sudo apt-get install lxde
   $ sudo apt-get install lubuntu-desktop


  再起動して Lubuntu にログイン、その後、再々起動して ubuntu から Lubuntu を
  削除します。

   $ sudo apt-get remove lubuntu-desktop
   $ sudo apt autoremove

  再び、再起動し、LXDE を選択してログインします。
  ログアウトができないときは

   $ sudo apt-get install lxsession-logout
  を実行します。


20. メニューエディターをインストールします。

  Synaptic パッケージマネージャで menulibre をインストールし、
  起動してメニューを編集します。
  使わないソフトウェアをメニューに非表示にしたり、カテゴリーを変更したりします。
  menulibre は非常に便利ですが、若干、動作がヘンなところあります。
  例えば、突然「システムツール」が消える、「Debian」の中のアプリケーション群
  が消える等々・・・
  「システムツール」が消えても、中のアプリケーションは「設定」の最後にそっくり
  移っていますからご安心を。
  壊れたメニューの復活は、

   ~/.config/menus/ 配下のファイル

  をすべて削除すると復活します(lxde-applications.menuが復旧)。
  メニューを開いて復活を確認します。

  なお、メニューのカテゴリーは

   ~/.config/menus/lxde-applications.menu

  アプリケーションは

   /usr/share/applications に、「〜.desktop」
  というファイルで属性や実行パスを含んでいます。

  

21. pdf エディター


 ① 文字、レイアウト、の追加・削除などの編集用です。

   Libreofiice Draw で pdf ファイルを読み込み編集できます。
   pdf でエキスポートすれば編集済みとして保存されます。
   Mac でも Libreoffice Draw でできますので互換があります。
  (私の場合、Mac では skim を多用してきましたが、これからは Draw にします)

   ※ skim は Mac ではビューワーとして位置づけることにしました。

 ② 複数ページの順序変更やサイズ、向きの変更、これも Draw でできます。

   pdf shuffler を使ってもできますが。


22. Mac と共通のアプリケーション

  atom: テキストエディター(Mac 版に比べて少々動作が重い)

   $ sudo add-apt-repository ppa:webupd8team/atom
   $ sudo apt-get update
   $ sudo apt-get install atom


  atom を起動して、「設定」を開き「+install」で検索し、「japanese-menu」と、

  「auto-encoding」を組み込みます。


  テキストエディターは同じアプリケーションである必要性はありません。


以上で、一通り、LXDE が快適に使える環境となったはずです。
Mac とほぼ同じように使えます。
onenote の編集やWebページのキャプチャーはブラウザからログインして使います。

起動時間とシャットダウン時間

 HDD  50s    10s

(WindowsVista HDDの場合: 起動 2分 以上、シャットダウン 30s。

HDDアクセスがおさまるまで 5分以上かかる状態)

 SSD  15s程度  5s以下

動作はlxdeはすごくキビキビしてて、まったくストレスがない。


23.自動起動のチェックと変更

  端末から以下のコマンドを実行します。

   $ sudo sysv-rc-conf

  次のような画面になります。





この中で [X] がサービスレベルに応じた自動実行対象を示します。
  空欄は自動実行対象外を示しています。
  変更は当該箇所にカーソル移動して、 space キーで [X] [ ]を切り替えます。



※※ より便利にするために


1. シャットダウンに妙に時間がかかるケースで、10程度で終了するには?

   $ sudo sed -i 's/#DefaultTimeoutStopSec=90s/DefaultTimeoutStopSec=10s/g' /etc/systemd/system.conf

  元に戻すには?

   $ sudo sed -i 's/DefaultTimeoutStopSec=10s/#DefaultTimeoutStopSec=90s/g' /etc/systemd/system.conf


 この設定を行った後にsystemdがアップデートされた場合、ソフトウェアの更新を実行
 すると、変更されている '/etc/systemd/system.conf' を最新バージョンの設定ファイ
 ルで置き換えますか? というダイアログが表示されるので「置き換える」ボタンを
 クリックしてアップデートした後、再び上記の設定を実行します。


2. ファイル・ディレクトリ共有

  以下を端末から実行

   $ sudo su             suモードに入る
   # mkdir /home/share      共有するディレクトリを作成
   # chmod 777 /home/share   フルアクセス属性を設定
   # gedit /etc/samba/smb.conf  sambaの設定ファイルをエディターで開く

  25行目:以下2行を追加

     unix charset=UTF-8
     dos charset=CP932


  30行目:必要に応じて変更

     workgroup=WORKGROUP

  51行目:コメントを解除してアクセス許可IP(群)を追記

     interfaces=127.0.0.0/8 192.168.xxx.0/24

  58行目:コメント解除して追記

     bind interfaces only=yes
     map to guest=Bad User


  最終行に追記

     [Share]          任意の共有名称を指定
      path= /home/share   共有フォルダへのパスを指定
      writable= yes      書き込み可
      guest ok= yes       ゲストユーザ許可
      guest only= yes      すべてゲストとして扱う
      create mode= 0777    ファイル作成をフルアクセス属性とする
      directory mode= 0777  フォルダ作成をフルアクセス属性とする
      share modes= yes     複数のユーザが同一ファイルアクセス時に警告

  保存して、geditを終了。

   # systemctl restart smbd    sambaの再起動
   # exit             suモードから抜ける
   $



以上です。





   


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