Mac をリモートでアクセスできるようにします。
Google Chrome Remote Desktop の場合は VPN を介さずに、ほかの Mac や PC で Mac の画面をリモート操作できます。
そのほかの手段でリモートアクセスするには Mac に VPN を介して、ローカルネットワーク内でクライアントデバイスが接続される必要があります。
ここでは VPN サーバーを立てなくて済む Tailscale VPN を使う方法を記載します。
ウチのメインマシンである Mac mini M1 をリモートアクセスの対象にします。
Mac mini M1 は VMWare による Windows11 が動くようにしていますが、PC はありません。
Windows11 は Mac mini M1 をリモートでアクセスすれば操作できます。
PC も同様のやり方でリモートアクセスができるはずですが、持っていませんので未検証です。
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Mac mini M1 のリモートアクセスは、ほかの Mac / iPad, iPhone / PC / Android から操作できるようにするもので、主に次のアクセス方法があります。
❏ リモートデスクトップでアクセス
Mac 画面をリモートで操作できます
ただしスマホからの操作は画面が小さすぎて使いづらい
ほかの Mac / PC / タブレット でアクセスでしょうか
❏ ファイルやフォルダを共有
Mac のファイルやフォルダをリモートデバイスのアプリで開いたり、
読み書き、コピー、移動などができます
スマホでも十分に使えます(ウチでのメインの使い方)
❏ ssh によるアクセス
コマンドラインで Mac を操作できます
ただしスマホからの操作は使いづらい
ほかの Mac / PC / タブレット でアクセスでしょうか
Mac を使わないときはスリープしており、シャットダウンは1日以上の不使用時くらいしかしません。
キャッシュやジャンクなどが溜まって不具合に出会ったときは、解消のために再起動することがあります。
さてリモートアクセスのためにはいくつかの準備が要ります。
Mac をリモートアクセスするために VPN 接続します。
VPN 接続には Mac の Tailscale VPN を使います。
これは VPN サーバーを立てる必要がないからです。
Tailscale VPN 接続するには Mac のスリープ解除をしないとつながりません。
つまり、Mac のスリープ解除 → Tailscale VPN で Mac に接続 → クライアントデバイスから Mac にアクセスする、ということです。
VPN サーバーを立てていればスリープ解除は必要ありません。
リモートアクセスのための手順は次のようになります。
1.Mac のスリープ設定を見直します
「ネットワークアクセスによるスリープ解除」設定します
2.スリープの解除方法を設定します
IPv6 で Mac にマジックパケットを投げ、スリープ解除します3.Mac を VPN 接続設定します
ここでは Tailscale を使います
VPN サーバーを立てる必要がないからです
VPN 接続でデバイス(スマホなど)は LAN 内に入ります
4.リモートアクセス方法に応じたアプリのインストールと設定をします
① [システム設定] で [共有] 設定をする
② リモートデスクトップアクセスは Mac、デバイス側にそれぞれアプリを
インストール
③ ファイル共有は、デバイス側のファイルマネージャーで行う
④ ssh はデバイスのターミナルと ssh パッケージを使う
5.アクセス終了後に再びスリープさせます
陽にスリープさせるか、自動スリープにします
具体的なやり方は以下に示します。
以下はリモートデバイスが Android スマホの場合です。
Wake on LAN を IPv6 で行えないときは、少し工夫が要ります。
・MAP-E は割当られたポートを介して IPv4 で通す
・DS lite や Xpass は PPPoE を使って IPv4 で通す
PPPoE が使えない場合、固定IP サービスを使う
など。。。
ウチの場合は Mac をリモート操作するのではなく、リモートでディスク共有することがやりたいことなので、そのような設定にしています。
1️⃣ Mac のスリープ設定
[システム設定] → [ロック画面] と進み、「使用していない場合はディスプレイをオフにする」を適切な時間に設定します。
例では 2分にしていますが、ディスプレイオフから約 10分後に自動スリープに入ります。
陽にスリープさせる場合はもう少し長くてもいいかも。
次に [システム設定] → [省エネルギー] と進み、「ネットワークアクセスによるスリープ解除」をオンにします。
Mac mini M1 の場合 |
Mac の機種により(HDD がある場合など)、[省エネルギー] は次の設定にします。
iMac 2019(HDDモデル)の場合 |
以上でスリープ設定は終わりです。
2️⃣ スリープ解除方法の設定
当ブログの下記の記事にある、
IPv6 で WOL(Wake On LAN)・ルーター越しに Mac や PC をスリープ解除する方法
に従って設定します。
スマホの IPv6 グローバルアドレスから Mac の IPv6 グローバルアドレスへ直接マジックパケットが飛びます。
なのでスマホは IPv6 がサポートされている SIM を使います。
3️⃣ Mac を VPN 接続設定します
Tailscale VPN を使います。
Tailscale VPN は VPN サーバーを立てる必要がないからです。
具体的なやり方は、当ブログの下記の記事にある、
Tailscale VPN で Exit Node(出口ゲートウェイ)を使ってみる
に記載のやり方になります。
4️⃣ リモートアクセス方法に応じたアプリのインストールと設定
① Mac の共有設定をします
[システム設定] → [一般] → [共有] と進み、共有する項目をオンにします。
② リモートデスクトップを設定します
VNC Viewer や、Google Chrome Remote Desktop を使います。
やり方は割愛します(ググってみてください)。
スマホ画面では Mac のデスクトップ画面には小さすぎて実用的では
ありません。
リモートデスクトップはほかの Mac や PC から使うのに適しています。
③ ファイルやフォルダを共有する(読み書き、コピーなど)
ファイルマネージャーアプリをインストールします。
現在ファイルマネージャー➕ は Google Play Store から消えています。
Google Play Store の規約の何かに抵触したのでしょうか。
同じベンダーから CX File Explorer というアプリが提供されています。
起動時のフェースは違うものの中身は同じ部分があります。
ファイルマネージャー+ の代わりに CX File Explorer をダウンロード
するといいでしょう。
下記のファイルマネージャーも Mac のディスクをアクセスできます。
ここではファイルマネージャー➕ での事例を記載します。
Tailscale VPN 接続された状態でファイルマネージャー➕ を起動します。
ファイルマネージャー➕ の中の「リモート」をタッチします。
上から Mac mini M1 のローカルアドレスと Tailscale アドレスで、続いて
iMac 2019 のローカルアドレスと Tailscale アドレスになっています。
この中の Mac mini M1 ローカルアドレスをタッチします。
ディスク一覧が見えます。
参考までに CX File Explorer の画面は次のようになっています。
ヘッダー部が黒背景か白背景かの違いはありますが、ソックリです。
この中の WD_Black-1TB-dd ディスクをタッチします。
当該ディスクのフォルダ一覧になりました。
いずれかのフォルダをタッチするとその中のファイル一覧が表示され、
ファイルをタッチで、拡張子に合ったアプリが起動したり、コピーや移動が
できます。
通知領域に マークがあるのは Mac に Tailscale VPN
接続されているからです。
④ ssh 接続し、コマンドラインで Mac を操作する
ssh 接続での操作は、スマホではつらい。
ほかの mac または PC での操作が現実的です。
ssh ユーザー名@Mac のローカルアドレス
とし、Mac のログインパスワードを入力して ssh 接続されます。
5️⃣ アクセス終了後に再びスリープさせる
陽にスリープさせるにはリモートデスクトップで Mac 画面からスリープさせ、リモートデスクトップを切断します(切断しないとスリープしない)。
ssh の場合はコマンドラインから、
pmset sleepnow
exit
とします(exit しないとスリープしない)。
または、自動スリープにします。
リモート操作を終えて Tailscale VPN を切断し放置すると指定時間後にディスプレイがオフになり、その後 約 10 分で自動的にスリープに入ります。
陽にスリープにするのはひと手間かかりますので自動スリープに任せています。
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