LS-XHL の HDD なし筐体を格安で入手しました。
この機種は LS210D(600Mhz/256MB)の CPU 性能のちょうど倍の性能です(1.2Ghz/256MB)。
ホントは 1.6Ghz の LS-VL の方がいいのですが、格安ではなかなか手に入れることができず、LS-XHL になりました。
ディスクは 500 GB / 2.5" HDD がありますのでこれに Debian Stretch をクリーンインストールします。
NAS として本格的に使うのではなくサーバー仕立てが目的なので、500 GB で十分です。
NAS である LS210D はオリジナル機能に付け加えて ssh ログインできるようにして、ipkg もインストールし、syslog-ng サーバー機能も持たせていますので、かなりのことはできますが、やはり Debian には劣ります。
ホントは LS-AVL の Debian 化をして、「LS210D オリジナル版 + LS-AVL Debian 版」での運用を目論んでいましたが、LS-AVL Debian 化に目鼻が付いたところで、やめていました。
LS-AVL をサーバーにするには USB ポートが無いことと、いまひとつ性能的な見劣りがあったためです。
そこで高性能な LS-VL または LS-QVL を第一候補に、LS-XHL を次点候補で【 殻 】を探していたのです。
たまたま LS-XHL の【 殻 】を格安で手に入れることができましたので、ようやくサーバー化が進展する運びとなったわけです。
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本題の Debian Stretch のクリーンインストールです。
インストーラーは、下記の url にありますので、Lubuntu PC からブラウザでこのサイトに行き initrd.buffalo / uImage.buffalo の2つのファイルをダウンロードしておきます。
http://ftp.jp.debian.org/debian/dists/stretch/main/installer-armel/current/images/kirkwood/network-console/buffalo/ls-xhl/
500 GB HDD を Lubuntu PC に USB=ATA ケーブルで接続して、パーティション設定とフォーマットをします。
パーティション1(/boot ):1GB
パーティション2(/ ):+10GB
パーティッション(swap ):+500MB
パーティション4(/home):残りすべて
パーティションを設定後の fdisk での状態は下のようになっています。
/dev/sdb1 と /dev/sdb2 および /dev/sdb4 を ext3 形式でフォーマットします。
root@Lubuntu:/# mke2fs -I 128 -j /dev/sdb1
root@Lubuntu:/# mke2fs -j /dev/sdb2
root@Lubuntu:/# mke2fs -j /dev/sdb4
次に、/boot になる /dev/sdb1 を適当な空のディレクトリにマウントします。
さきほどダウンロードしておいた initrd.buffalo / uImage.buffalo の2つのファイルを、この /dev/sdb1 にコピー(またはムーブ)します。
コピー(またはムーブ)が終わったらマウントを解除し、HDD を Lubuntu PC から外して、LS-XHL に装着します。
そして LS-XHL の電源を入れるとインストールが開始されます。
インストールブートはすぐに終わりますので、ターミナルから ssh でログインします。
root@Lubuntu:/# ssh installer@1vv.xxx.yyy.zzz
" 1vv.xxx.yyy.zzz " は DHCP サーバーから LS-XHL に割当てられたアドレスです。
DHCP サーバーの割当てリストでアドレスを確認します。
インストーラーのユーザーID は " installer " でパスワードは " install " です。
ログインするとインストール手順が起動しますので、画面の指示にしたがってインストールします。
途中、パーティションの設定は注意します。
「手動」で各パーティションの設定を改めてします。
パーティション1:マウントポイントは /boot です。
利用方法が「利用しない」になっているので、「ext3 ジャーナリングファイルシステム」
とします。
マウントポイントは「なし」になっているので「/boot」にします。
「パーティションのセットアップを終了」を選択して設定を反映させます。
パーティション2 以下も同様にします。
パーティション2:マウントポイントは /(root)です。
パーティション3:swap です。
パーティション4:ユーザー領域です。マウントポイントは /home です。
ここでマウント設定しておくと、fstab を編集しなくて済みます。
あとは画面指示に従えば約20分程度でインストールが終わりログアウト状態になります。
改めて ssh でログインして各種の設定をします。
このとき以降のログインは、インストール途中で設定した [username] / [password] で行います。
また LS-XHL のアドレスは変わっていると思いますので、改めて DHCP サーバーの割当てリストで確認します。
最低限、以下の設定をします。
1.IP アドレスを割当てをもらうのではなく、固定で付与します。
/ete/network/interfaces を編集し、設定を反映のために一旦リブートします。
2.改めて新しい固定アドレスでログインします。
3."su" コマンドでシングルユーザーモードにします。
この時点では sudo はまだインストールされていません。
" apt install sudo " でインストールします(設定をしないと有効になりませんが、
具体手順はここでは割愛します)。
4." ifconfig "のインストール
" ip " に置き換えろ、といいますが Mac も " ifconfig " ですのでインストールします。
root@Lubuntu:/# apt install net-tools
/sbin/ifconfig なので、ユーザーには PATH が通っておらず、プロンプト ~$ のとき
not found になるので /home/username 配下に .bash_profile を新しく作成し、
PATH を export 定義して source コマンドで反映させます。
5.” samba " のインストール
6." idle3ctl(パッケージ名:idle3-tools)" と
" smartctl(パッケージ名:smartmontools " )のインストール
これらは WD 製 HDD の IntelliPark 機能を無効化してその状態を見るために使用します。
この IntelliPark 機能はデフォルトではオンになっており、これが著しくディスクヘッド
の出し入れを行うためにディスクの寿命を縮める、という悪名高き機能です。
そこで、idle3ctl コマンドでその設定状況を確認し、オンならばオフにします。
smartctl はディスクの稼働状況(S.M.A.R.T.情報)をモニターするツールです。
以上のパッケージを入れておけばまずはサーバーとしては初期設定完了となります。
あとは、必要に応じてパッケージを追加で入れていきます。
afp 機能を入れたり、apache を入れたり、dlna を入れたり、自由です。
ファンの振動があり、結構うるさいのでファンは止めました。
止めてもディスク温度は 46 ℃ ですから、限界温度といわれる 50 ℃ 未満なので問題はないと思います。
まぁ壊れたら 256GB 程度の SSD に交換するつもりでいます。
4 件のコメント:
はじめまして
参考にさせていただき、LS-VLにインストール出来ました。有難うございます。
ファンを止めたとのことですが、物理的にでしょうか?
Debianのカーネルで、GPIOを介してファン制御をする方法がありますか?
はじめまして。
参考いただいてありがとうございます。
ファンは物理的に電源ピンを抜いて止めています。
GPIO で制御できるかどうかはわかりません。
ファンでの冷却が必要ならば考えたかも知れませんが、
いまのところ昨年11月からずーっと24時間連続運転ですけど
問題はありませんので。
参考にならず、スミマセン。
参考になりました、ファンケーブルを抜いて、止めました。
Debianも動いています。
LS-VLでTVチューナーサーバにしてみようと思います。
ありがとうございました
私の場合は HDD を 2.5" のものにしていますので発熱が少ないのですが、3.5 " だと少し発熱があるかも知れません。
smart情報で温度状況を見られるといいでしょう。
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